- 台湾の大学の外国人向けの入試は、筆記試験がなく、成績・語学・志望理由と学習計画の書類で決まります。総合型選抜とほぼ同じ形です
- 総合型選抜のために書いた志望理由書は、ほぼそのまま使えます。英語で学ぶ課程なら英語に直すだけです
- 海外に興味があるなら、台湾一本に決めてください。筆記の勉強がいらない分を語学に回せます
- 日本の大学でやりたいことがはっきりしているなら、総合型選抜を受けながら台湾にも出してください。台湾の合格を持ったまま日本を受けられます
- 迷ったら、いま書いている志望理由書を台湾の大学に出せるか、相談してください
2025年度に大学に入った人のうち、総合型選抜は19.5%、学校推薦型選抜は34.1%でした。合わせて53.6%、入学者の半分を超えています(文部科学省「大学入学者選抜の実施状況」)。もう特別な入試ではありません。
その分、準備は重くなりました。志望理由書、活動の実績、小論文、面接。大学によっては、英語の資格や評定の基準を満たさないと出願すらできず、合格したら必ず入学する約束までつきます。半年かけて準備して、結果は一発で決まる。
僕は台湾の大学への出願を手伝っている、台湾留学のエージェントです。売る側の人間です。だから台湾を勧めます。ただ、日本の総合型選抜をやめろとは言いません。
台湾一本にするか、両方に出すか。分かれ目は、海外に出たい気持ちがあるかどうかです。
台湾の大学の入試は、総合型選抜とほぼ同じ書類選考です。準備したものがそのまま使えます

日本人が台湾の大学に出すときは、外国人の枠で出します。この枠には、筆記試験がありません。面接がある大学もありますが、ほとんどは書類だけで決まります。
見られる材料は3つです。高校の成績、語学の資格、志望理由と学習計画の書類。僕がこれまで見てきた範囲では、それぞれがおよそ3割ずつの重さです。評定2.8で国立大学に合格した生徒もいます。
これは、総合型選抜とほぼ同じ形です。
だから、総合型選抜のために書いた志望理由書は、ほぼそのまま使えます。「なぜこの分野を学びたいのか」「大学で何をして、卒業後にどうしたいのか」。台湾の大学が聞いてくることも同じです。英語で学ぶ課程に出すなら、英語に直すだけ。中国語の課程なら中国語に直します。
ここが、この記事で一番重要なところです。 総合型選抜のために頑張ってきた人は、その努力がそっくり台湾の大学への出願の強みになります。何か月もかけて自分と向き合った書類を、一度の結果で終わらせる必要はありません。
海外に興味があるなら、台湾一本に決めてください

はっきり言います。海外に興味があるなら、台湾一本にした方がいい。日本にいるのと海外に出るのとでは、得られる経験の量がまったく違います。
「日本の大学に入って、交換留学で1年行ければいい」と考える人もいます。でも、1年で得られるものは、正直そんなに多くありません。慣れたころに帰国です。せっかく海外に行きたいと思っているなら、4年間行ってください。
そうなると、お金の壁にぶつかります。欧米の大学は、学費と生活費で年に数百万円かかることが珍しくありません。4年間となると、多くの家庭には厳しい金額です。そういう家庭にとって、台湾は本当にコスパが良い。4年間の学費・生活費・渡航費を全部足して、およそ500万円です(台湾留学の費用まるわかりガイド)。しかも、授業がすべて英語の課程が多くあります。
そこに中国語が加わります。英語と中国語が話せれば、話せる相手は一気に世界中に広がります。
早く台湾一本に決めると、語学に時間を全部使えます
台湾一本に早く決める一番の強みは、筆記試験の勉強がいらないことです。その時間を、全部語学に回せます。
弊社では、高3の4月から中国語を始めて、入学までにTOCFLのB2まで伸びる子が、サポートしている学生の半分近くいます。B2は、英語で言えば英検準1級と同じ段階です。ゼロからそこまで行きます。
英語もしっかり続ければ、入学する前に英語・中国語・日本語のトリリンガルになっています。これが、早くから台湾一本にした人の圧倒的な強みです。
日本の大学でやりたいことがはっきりしているなら、両方に出してください
逆に、「この大学の、このカリキュラムを学びたい」という強い理由がある人もいます。その人は、日本の総合型選抜を受けながら、台湾にも出してください。併願の戦略として、どちらも出す。
台湾の大学は、基本的に日本の大学と併願できます。合格したあと、日本のように入学金や保証金を先に納めないといけない大学は、ほとんどありません。台湾は9月入学で、早い大学なら年内に結果が出ます。
つまり、台湾の合格を持ったまま、日本の大学を受けられます。両方の結果が出てから、進学先を選べます。
総合型選抜は、一つの大学に一発勝負になりがちです。台湾の大学は、2学科以上に出すのが基本です。弊社では、2学科以上出願した生徒は全員どこかに合格しています。手元に一つ合格があるだけで、日本の受験に向かう気持ちはまったく違います。
実例 上智と法政の総合型選抜に届かず、国立台湾師範大学へ
4期生のこはくさんは、日本の大学に進むつもりで準備をしていました。上智大学と法政大学の総合型選抜を受けて、どちらも合格できませんでした。そのあと弊社に来て、台湾の大学に出願しました。
結果は、国立台湾師範大学のグローバル学科(授業はすべて英語)に合格。いまは台湾で国際関係を学んでいます(本人との対談)。中国語はゼロからのスタートでした。
QS世界大学ランキング2027で、師範大学は423位です。上智大学は951〜1000位でした。世界の評価では、師範大学の方が上にいます。
お母さんは、こう話していました。「総合型選抜の準備は親の方でも手伝ったりもあったけれど、台湾の大学の出願に関しては全くタッチしなかった。スタッフの方のサポートを受けて、全部自分で取り組んでいたのは、見ていてとても成長した」。
総合型選抜で頑張ってきた人は、台湾で、世界の評価がもっと高い大学に行くこともできます。
決める前に、3つの確認を紙に書いてください

頭の中だけで考えないでください。紙に書いてください。
確認1: 海外に出たい気持ちが、少しでもありますか。 あるなら、台湾一本を本気で考えてください。交換留学の1年で済ませるかどうかは、そのあとに決めても遅くありません。
確認2: 日本のこの大学で、これを学びたいという理由を、1行で書けますか。 書けるなら、総合型選抜を続けて、台湾は併願にします。書けないなら、その大学にこだわる理由をもう一度考えてください。
確認3: いつから始められますか。 早いほど、語学に使える時間が増えます。高3の4月に決めれば、入学までにB2まで届く子が半分近くいます。
5学科の組み方は台湾の大学の選び方に、高1からの全体の流れは進学ロードマップにまとめました。
よくある質問
Q. 総合型選抜の志望理由書を、そのまま台湾に出していいですか。
中身はほぼそのまま使えます。ただし、大学と学科の名前、その大学を選んだ理由は、台湾の大学に合わせて書き直してください。英語の課程なら英語、中国語の課程なら中国語で出します。
Q. 総合型選抜の結果が出てからでも、台湾に間に合いますか。
間に合います。台湾の大学は、国立は秋から冬、私立は春まで募集している大学があります。ただ、早い回ほど選べる大学が多いので、結果を待たずに並行して準備する方が有利です。
Q. 英語の課程に出すには、どのくらいの英語力が要りますか。
私立なら英検2級(TOEIC 550)程度、国立なら英検準1級程度が目安です。大学と学科で違うので、台湾の大学の選び方で確かめてください。
Q. 日本と台湾の両方に受かったら、どう選べばいいですか。
両方の結果が出てから決めて大丈夫です。台湾の多くの大学は、合格後に先にお金を納める必要がありません。迷ったら、4年後にどうなっていたいかで選んでください。
一発勝負にしないでください
総合型選抜のために、志望理由書を何度も書き直してきた人がいると思います。自分は何をしたいのか、なぜこの分野なのか。その時間は、無駄になりません。台湾の大学は、まさにそこを見ています。
一番もったいないのは、結果が出るまで何もせずに待つことです。
弊社は、話を聞いて本当に力になれると思ったときだけ提案します。いま書いている志望理由書が台湾の大学に出せるか、知りたい人は相談してください。どの大学に出せるかまでは、その場でお答えします。




