- 台湾の大学の学費は、年およそ50万円。日本の私立大学の、およそ半分です
- 生活費は住まい次第です。寮や郊外なら月5〜6万円ですが、台北中心部の一人暮らしは家賃だけで6〜7万円と、意外と高めです
- 寮や郊外を選べば、4年間の総額は日本のおよそ半分。奨学金を使えば、学費が全額免除になる制度もあります
- ただし「安いから」だけで選ぶと、後悔します。総額で見て、家族で共有してから決めてください
- まず記事の最後の「3つの確認」を、紙に書き出すところから始めてください

台湾留学の費用の話をすると、多くの人が最初に口にするのは「安いんでしょう?」です。
その通りです。でも、その一言で飛びついてしまう人ほど、あとで費用の話でつまずきます。だから今日は、きれいな一面だけでなく、学費も生活費も、4年間の総額も、全部そのまま出します。
僕はこれまで1,000件以上の進路相談を受けてきました。年間100名以上を台湾に送り出しています。その中で、「思っていたより高かった」と言う人と、「日本に行くより本当に楽になった」と言う人の、両方を見てきました。
両者を分けたものは何か。学費の安さではありません。「総額で見て、家族と共有していたかどうか」です。
学費だけを見て安いと喜んだ人は、生活費や渡航費で慌てます。逆に、最初に4年間の全部を数字にして親御さんと共有した家庭は、一度も費用でもめませんでした。だからこの記事では、部分ではなく総額から、順に全部見ていきます。
台湾の大学の学費は、年およそ50万円です
まず、一番よく聞かれる学費から。
台湾の大学の学費は、年間でおよそ50万円です。国立でも私立でも、金額はほとんど変わりません。そして、日本の大学のような高額な入学金がありません。
日本と並べてみます。日本の私立大学は、学費だけで4年間およそ410万〜540万円かかります。台湾は4年間でおよそ200万円。日本の私立大学の、およそ半分です。

留学生の学費は、国立でも私立でも大きくは変わりません。学部によって年50万〜60万円台の幅はありますが、医学部などの特殊な学部を除けば、どちらもこの水準に収まります。日本の「国立は安い、私立は高い」という感覚とは違うので、国立か私立かではなく、学びたい学部で選んで大丈夫です。学部ごとの正確な金額は学費を実データで比較した記事にまとめました。
毎月の生活費は、住まいの選び方で大きく変わります
学費の次に効いてくるのが、毎日の生活費です。そして「台湾だから何でも安い」わけではありません。特に住まいは、選び方で倍以上ちがってきます。

まず住まいです。大学の寮なら、月1万〜2万円で入れます。ここは日本では考えられない安さです。一方で、台北の中心部でワンルームを一人で借りると、月6万〜7万円はかかります。 ここは日本の都市部とそれほど変わりません。「台湾は家賃も安い」と思い込んで中心部で部屋を探すと、想像との差に驚くことになります。
ではどうするか。僕自身の話をします。僕は淡水という、台北の中心部からMRT(台湾の地下鉄)で30〜40分の街に住んでいました。学校の近くのワンルームで、家賃は月2万円。中心部から少し離れて、学校の近くを選ぶだけで、家賃はここまで下がります。寮か、郊外の学校の近くか。この選択が、4年間の総額を一番大きく左右します。
食費は、月3万〜4万円が目安です。台湾は屋台や食堂の外食文化で、自炊をしなくても日本よりかなり安く済みます。交通費は、MRTや学生向けのバスが安く、月に数千円程度。
まとめると、寮または郊外の一人暮らしなら、生活費は月5万〜6万円に収まります。都市と郊外で差が大きいので、地域別のリアルな家計は生活費を月別に公開した記事で細かく出しています。
4年間の総額で見ると、日本のおよそ半分です
ここが、この記事で一番持ち帰ってほしいところです。
費用は、学費だけで判断してはいけません。学費・生活費・渡航費を全部足した「総額」で見てください。
学費・生活費・帰省の渡航費まで含めた4年間の総額は、台湾では寮や郊外の一人暮らしでおよそ500万円です。同じ4年間を、日本で私立大学に通いながら一人暮らしすると、およそ1,000万円かかります。
学費だけで見ても半分。生活費まで含めた総額で見ても、やはり半分。 たまたまではありません。学費が安く、家賃が安く、日々の物価が安い。この3つが重なるから、総額でも大きな差になるんです。
一つだけ、はっきり言っておきます。この「総額」は、あなたの志望校・住まい・帰省の回数で必ず変わります。だから、この記事の数字を鵜呑みにせず、あなた自身の条件で一度計算してみてください。それが後悔を防ぐ、一番確実な方法です。
奨学金を使えば、費用はさらに下がります
台湾留学の費用には、もう一段下げる方法があります。奨学金です。
台湾は、留学生向けの奨学金が充実しています。台湾の教育部(日本の文部科学省にあたる役所)が出す奨学金では、生活費の補助として月におよそ7万円が支給される制度があります。それに加えて、大学が独自に出す奨学金もあります。
実際にあった話をします。うちから半導体を学ぶプログラムに出願した生徒12名は、全員が合格し、4年間の学費が全額免除、さらに月5万円の生活費給付を受け取りました。学費がゼロになる、ということです。この中には、評定平均2.8で国立大学に合格した子もいます。
奨学金は「成績優秀者だけのもの」と思われがちですが、私立大学は比較的取りやすい傾向があります。制度の種類と申請の手順は奨学金の完全ガイドで詳しく説明しています。奨学金を前提に資金計画を立てられると、費用の見え方が大きく変わります。
生活費の一部は、自分でも稼げます
もう一つ、日本の大学と大きく違う点があります。台湾では、留学生も合法的にアルバイトができます。週20時間までと決められていますが、この範囲で働けば、生活費の一部を自分でまかなえます。
特に日本人に人気なのが、日本語を教えるアルバイトです。時給はおよそ2,500円。台湾の一般的なアルバイトより、かなり高い水準です。あなたが日本人であること、それ自体が、現地では強みになるんです。
ただし、勘違いしないでください。バイトで学費や生活費を「全部まかなう」計画は、立てないでください。1年目は語学と授業だけで手一杯になります。あくまで「生活費の足しになる」「自分のお小遣いは自分で稼げる」くらいに考えておくのが現実的です。それでも、親からの仕送りを少しでも減らせるのは、家族にとって大きな安心になります。
でも「安いから」だけで選ぶと、後悔します
ここまで安さを強調してきました。でも、ここからが本題です。
断言します。費用の安さだけで台湾を選んだ人は、うまくいきません。
これは僕自身の失敗から言っています。僕は石垣島の高校を出て、「安いし、なんとかなるだろう」と、エージェントもつけずに一人で台湾に渡りました。結果、出願が3〜4校も締切に間に合わず、滑り込んだ大学の1年目に取れた単位は、卒業に128必要なところ、たった8単位。正直、絶望しました。
安さに引かれて動くこと自体は、悪くありません。危険なのは、安さを理由に「準備」を軽く見てしまうことです。費用が安いぶん、「失敗しても大したことない」と心のどこかで思ってしまう。そこに落とし穴があります。
留学は、日本の受験と違って、書類の準備も、語学も、出願時期の管理も、誰にも急かされないまま自分で進めます。一つのズレが、受験全体を止めます。安いからと油断せず、答え合わせをしてくれる人を確保してください。この点はエージェント選びにも直結するので、エージェントの選び方の記事も読んでおいてください。
費用は「出費」ではなく「投資」で見てください
もう一つ、見方を変える提案です。
同じ4年間で、台湾ではおよそ500万円。日本の私立+一人暮らしでおよそ1,000万円。この差額の500万円だけを見て「安い」と喜ぶのは、実はもったいない見方です。
台湾で学べば、あなたは中国語・英語・専門分野の3つを同時に手に入れます。日本で英語を話せる人はおよそ20万人、中国語はおよそ3万人。両方を話せる人は、1億人のうちたった5,000人しかいません。 企業の採用担当400名へのアンケートでは、7割以上が「就活に有利」と答えています。
半額で済んだ上に、日本で得にくい希少性まで手に入る。だから僕は、台湾留学の費用を「安い出費」ではなく「効率のいい投資」だと考えています。もちろん、高年収を最初から保証する話ではありません。ただ、それを本気で狙えるチャンスが手に入る。それが正確なところです。
費用で後悔しないための、3つの確認
僕が面談で実際に確認している中から、家族だけでできる3つを紹介します。紙に書いてください。頭の中だけでやらないでください。

確認1. 4年間の総額を、自分の条件で一度計算しましたか。
志望校の学費、寮か一人暮らしか、年に何回帰省するか。この3つを当てはめて、総額を一枚の紙にしてください。「なんとなく安い」を「具体的にいくら」に変えるだけで、迷いの半分は消えます。志望校がまだ決まっていないなら、まず台湾の大学ランキングで候補を絞ってから当てはめてください。
確認2. その総額を、お金を出す家族と共有しましたか。
費用でもめる家庭は、決まって「本人だけが金額を把握していて、親は知らなかった」パターンです。誰がいくら出すのかまで、最初に話しておいてください。親御さんがまだ不安なら、保護者向けに書いた記事を一緒に読むところから始めてください。
確認3. 奨学金と支払い方法を調べましたか。
使える奨学金がないか、学費を分割で払えるか。この2つを先に調べておくだけで、資金計画はぐっと現実的になります。日本の教育ローンが使えるかどうかは教育ローンの記事にまとめました。
よくある質問
Q. 学費はまとめて払うのですか。分割はできますか。
大学の学費は、学期ごとの納付が基本です。台湾は前期・後期の2回に分かれているので、1年分を一度に払う必要はありません。まとまった資金の準備が不安な場合は、支払いのタイミングも含めて相談してください。柔軟に対応できる部分があります。
Q. 奨学金は、どのくらいの確率でもらえますか。
大学と成績によりますが、私立大学は比較的取りやすい傾向があります。うちの半導体プログラムの出願者は12名全員が学費免除を受け、4年間の給付総額はひとり450万円にのぼりました。ただしこれは「2つ以上の学科に出願した生徒」の実績です。数字は必ず条件ごとに見てください。
Q. できるだけ費用を抑えるコツはありますか。
寮に入る、奨学金を早めに調べる、帰省の回数を決めておく。この3つが効きます。具体的な節約の手順は費用を安くする方法に7つまとめました。ただし、費用を削るために「楽な学校しか出願させない」ような業者には注意してください。安さと引き換えに、進路そのものを失います。
Q. 日本の国立大学と比べても安いですか。
学費だけなら、日本の国立(年約54万円+入学金)と台湾(年約50万円・入学金なし)は近い金額です。差が大きく開くのは生活費です。日本で一人暮らしをする前提なら、台湾のほうが総額で安くなります。国別の比較は高校生の留学費用 国別比較で整理しました。
費用で迷っているなら、それは正しい迷いです
ここまで読んで、まだ「本当に大丈夫かな」と迷っているなら、それはむしろ健全です。お金の話ですから、簡単に決めるほうが心配です。
でも、一つだけ。迷ったまま、数字を出さずに止まっている期間が、一番もったいないです。総額を一枚の紙にするだけで、見えていなかったものが見えてきます。僕の同級生たちは、みんな費用の話でぼんやり不安を抱えたまま、結局動きませんでした。10年経った今、彼らは口を揃えて言います。「ちゃんと調べておけばよかった」と。
台湾留学101センターでは、LINEで無料相談を受けています。あなたの志望校と条件で、4年間の総額を一緒に計算するところからお手伝いします。深く話を聞いた上で「この人には価値を提供できる」と思えたときにだけ、提案をします。合わないと判断したら、無理には勧めません。
まずは、あなたの条件で総額を出すところから。相談してください。

