- 台湾の大学に偏差値はありません。留学生の入試に筆記試験がなく、書類で決まるからです。レベルはランキングで見ます
- 日本でいうと、台湾大学は東大・京大のすぐ後ろ(QS世界63位)。師範大学は筑波・神戸、政治大学は一橋、台北の私立上位は横浜国立・明治・同志社と同じレベルです
- 日本人が入れるかは、高校の評定・語学・作文(自伝と学習計画書)の3つで決まります。評定で本命にできる大学のレベルが決まり、語学と作文で上下します
- 弊社の生徒は、2学科以上出願した人は全員どこかの大学に合格しています。評定2.8で国立に合格した例もあります
- 迷ったら、自分の評定(3年1学期まで)と語学のスコアを紙に書いて、この記事の早見表に当ててください

「台湾大学の偏差値って、どのくらいですか?」面談で、毎週のように聞かれる質問です。
答えは「ありません」。留学生の入試に筆記試験がなく、高校の成績・語学・作文の書類で決まるからです。レベルはランキングで見ます。台湾大学は、東京大学・京都大学のすぐ後ろです。
僕は評定3.0の体育コース出身で、その僕がランキングでは明治大学より上に載る台湾の大学に入れています。これまで1,000件以上の進路相談を受けて、年間100名以上を台湾に送り出してきました。
台湾の大学は、日本でいうとどこ?
ここが、この記事で一番重要なところです。QS世界大学ランキング2026で、台湾の大学と日本の大学を順位で並べます。
台湾大学は世界63位です。東京大学(36位)・京都大学(57位)のすぐ後ろで、東京工業大学(85位)・大阪大学(91位)より上にいます。アジアの大学に絞ったQSアジア2026では、台湾大学が23位で東京大学の26位より上です。清華大学(176位)・陽明交通大学(199位)・成功大学(203位)は、早稲田大学(196位)・慶應義塾大学(215位)と同じレベルです。
台北にある文系の国立トップは、師範大学(435位)が筑波大学(350位)・神戸大学(482位)、政治大学(604位)が一橋大学(553位)と同じレベルです。私立で人気の淡江大学は横浜国立大学や東京都立大学と同じレベル(1001〜1200位)、輔仁大学・東海大学・中原大学は明治大学・同志社大学と同じレベル(1201〜1400位)です。私立でも台北なら、日本のランキングでは明治・同志社と同レベルです。
これに評定と語学の目安、うちの生徒の実績を足した早見表です。

左2列が「格」、右3列が「日本人が入る難しさ」です。順位の読み方は台湾の大学ランキングの記事に書きました。
自分はどのレベルの大学に受かるのか。評定・語学・作文の3つで決まります
台湾の大学が留学生の出願で見るのは、高校の成績、語学力、そして自伝と学習計画書(作文)の3つです。比率は公表されていませんが、おおむね1対1対1のイメージで説明しています。
うちの生徒は、2学科以上出願した人は全員どこかの大学に合格しています。 評定3点台の子も、2点台の子も含めてです。うちでは1人5学科まで出願します。5学科を正しく組めば、どこかには受かります。
評定で変わるのは、その「どこか」が、どのレベルの大学になるかです。

評定4.5以上の生徒は、出願した学科の21件中20件に合格しました。台湾大学に2名、師範大学、東華大学、台南大学と、国立に届いています。4.0〜4.4は、師範大学・北科大の半導体プログラム・淡江・輔仁が主な合格先です。3.5〜3.9でも政治大学の英語課程、輔仁、淡江、雲林科技大学に合格していますし、3.4以下でも北科大の半導体プログラム(評定2.8)、東呉、雲林科技大学に合格しています。
ただし、落ちる学科もあります。台湾大学の政治学系は評定4.2・4.3の生徒を含む3名が全員不合格、政治大学の外交学系は評定4.8の生徒も不合格でした。逆に3点台の生徒は、淡江のような私立上位で落ちる学科が出ます。だから3点台の人ほど、本命の下に必ず滑り止めを置く。評定が決めるのは、「どこを本命にして、どこを滑り止めにするか」です。
次に語学です。語学は「点数が高いほど有利」というより、「ライン」です。英語で学ぶ課程なら、台湾大学・政治大学・師範大学の国立トップはCEFR B2(IELTS 5.5・TOEIC 785程度)、北科大の半導体プログラムや台北の私立はB1(英検2級・TOEIC 550・IELTS 4.0程度)が出願の最低ラインです。中国語で学ぶ課程なら中国語の検定TOCFLで、A2〜B1が目安です。この2つはまったく別の物で、混ぜて考えないでください。TOCFLの級の中身はTOCFL完全ガイドにまとめています。
ラインの意味が一番よく分かるのが北科大の半導体プログラムです。評定2.8の生徒が、TOEIC 620でラインを越えて合格しました。一方で評定4.1の生徒は合格内定をもらったのに、英語の要件を期限までに満たせず入学できませんでした。ラインを越えれば評定2.8でも入れて、越えなければ4.1でも入れない。 プログラムの中身は台湾で半導体を学ぶ記事に書きました。
3つ目は作文、自伝と学習計画書です。評定は出願の時点でもう動かせません。作文は今から作り込めます。評定2.8で北科大に合格した生徒は、語学のラインを越えたうえで、志望動機で覆しました(北科大は作文の代わりに1分以上の英語動画で志望動機を見ます)。一方で評定4.9・TOCFL B1で台湾大学に落ちた生徒もいます。国立の人気学科は、評定が高くても作文の完成度で決まります。評定が低いから無理、にはなりません。評定は3つの材料の1つで、残りの2つは今から作れます。 逆に評定が高くても、作文を軽く見ると国立の人気学科では落ちます。
模試の偏差値は見られません。見られるのは評定です
偏差値は模試での全国順位、評定は高校の授業と定期テストの5段階評価です。台湾の大学に届くのは評定の成績証明書で、模試の結果を書く欄はありません。
だから、日本の受験では不利だった人が、台湾では有利になることがあります。進学校ではないけれど、授業を真面目に受けて評定を積み上げてきた人です。一発勝負のテストが苦手で、コツコツ型の人ほど、この仕組みに向いています。
逆のパターンもあります。進学校で模試には強いけれど、評定は3点台という人。台湾大学は評定をかなり気にするので、正直に言って厳しいです。ただ、それは「行けない」という意味ではありません。国立を挑戦枠にして私立トップを本命にすれば、日本の大学ランキングで明治大学と同レベルか、それより上の大学に、書類で挑めます。評定3.0の僕がそうでした。
自分の評定と語学から、5学科を組む3つの確認
面談で実際にやっている中から、自分だけでできる3つを紹介します。紙に書いてください。頭の中だけでやらないでください。
確認1. 評定を「3年1学期まで」の平均で出しましたか。
出願時期で提出する範囲が変わります。10〜11月に出願するなら3年1学期まで、2月以降なら2学期までです。先生に確認した値を使ってください。面談中に本人の記憶と実際の値がずれていることがあります。
確認2. 語学の現在地を、ラインに当てましたか。
英検2級レベルなら、北科大の半導体プログラムは今すぐ出せて、台北の私立もB1のライン(TOEIC 550・IELTS 4.0)に届く力があります。ただし英検そのものを受け付けない大学があるので、TOEICかIELTSも受けてください。IELTS 5.5(TOEIC 785程度)があれば、台湾大学を含めて国立の英語課程すべてに出せます。中国語課程ならTOCFL A2〜B1です。今のスコアで出せる大学と、あと一段上げれば出せる大学を分けて書いてください。
確認3. 5学科を「挑戦2・本命2・滑り止め1」で組みましたか。
1学科だけ出して結果を待つのと、5学科を組んで出すのとでは、まるで別の勝負です。滑り止めは評定で決めます。4.0以上なら淡江・輔仁が安全校です。3点台なら淡江を本命寄りに置いて、輔仁・東呉・東海を必ず入れてください。組み方の全体は進学ロードマップの記事とあなたに合う大学の選び方で扱います。
よくある質問
Q. 台湾大学は、日本でいうと何大学ですか。
QS世界ランキング2026では63位で、東京大学(36位)・京都大学(57位)のすぐ後ろ、東京工業大学・大阪大学より上です。アジアに絞ったランキングでは東京大学より上です。詳しくは国立台湾大学のレベルと入り方の記事で書きます。
Q. 偏差値50くらいの高校からでも、国立に入れますか。
高校の偏差値は、出願書類に出てきません。見られるのはあなたの評定と語学と作文です。うちの生徒では、評定2.8で北科大の半導体プログラムに、評定3.3で師範大学に合格した例があります。国立の人気学科は評定4点台後半が中心なので、評定と語学の現在地から出願先を組んで、作文を作り込んでください。
Q. 評定が3点台です。どこまで狙えますか。
国立を1〜2学科の挑戦枠にして、私立3学科を本命にする組み方が基本です。私立でも台北なら、日本のランキングで明治・同志社と同レベルです。理系志向なら北科大の半導体プログラムを本命にできます。うちの3点台の生徒は、政治大学の英語課程・輔仁・東呉・東海・淡江・逢甲・師範大学・雲林科技大学に合格しています。
Q. ネットに出てくる「台湾の大学の換算偏差値」は信用していいですか。
「格」の目安としてなら参考になります。ただ、あの数字の多くは台湾の高校生が受ける入試の合格ラインを日本の高校偏差値に置き換えたもので、留学生としてのあなたの合否とは関係がありません。台湾人の枠と留学生の枠は別で、審査の方法も別です。あなたの合否を決めるのは、この記事の早見表の右側、評定と語学と作文と5学科の組み方です。
Q. 台湾の大学は、日本の大学より入りやすいですか。
一概には言えません。筆記試験がない分、書類の完成度と出願時期の勝負になります。国立の人気学科は評定4.9でも落ちますし、締切を1つ落とせばそこで終わりです。僕自身、一人で出願して3〜4校の締切に間に合いませんでした。「入りやすい」と聞いて準備を軽く見るのが、一番危険です。
「偏差値がない」と分かって、逆に不安になった人へ
偏差値という一本の数字がなくなると、自分がどこにいるのか分からなくなる。その不安は、よく分かります。
模試の偏差値は、高3の秋からそう大きくは動きません。評定もこれまでの積み重ねです。語学のスコアと作文は、今から動きます。IELTSの0.5は、本気でやれば1〜2か月で上がります。自伝と学習計画書は、書き直すたびに良くなります。台湾の入試は、「今から動かせるもの」で戦える入試です。
僕の同級生も、みんな台湾に興味はありました。でも実際に行ったのは僕だけで、今になって「行っておけばよかった」と言われます。偏差値の表を眺めて止まっているのが、一番もったいない。
台湾留学101センターでは、LINEで無料相談を受けています。あなたの評定と語学の現在地から、どのレベルの大学を本命にできるのか、5学科をどう組むのか、一緒に整理するところからお手伝いします。深く話を聞いた上で「この人には価値を提供できる」と思えたときにだけ、提案をします。合わないと判断したら、無理には勧めません。
まずは、評定と語学のスコアを紙に書くところから。相談してください。


