対談の様子は動画でもご覧いただけます(約13分)
「留学には興味がある。
でも学費が高いから、うちには無理」。
そう考えて、日本の大学の外国語学部だけを見ていた高校生がいます。
4期生のきささんです。
高校1年生のときにサマーキャンプの広告を見てから、実際に動き出すまでに2年かかりました。
それでも、中国語は基礎をかじった程度から約3ヶ月でTOCFL B1に到達し、輔仁大学と国立台湾師範大学の2校に合格。
最終的に、国立の師範大学・東アジア学科への進学を選びました。
迷っていた2年間と、動き出してからの1年に何があったのか。
本人との対談でお届けします。
この記事でわかること
まずは自己紹介から。
きささんが9月から学ぶのは、東アジアの国際関係と外交です。
今日は4期生のきささんに来てもらいました。
よろしくお願いします。
さっそくですが、お名前と、進学する大学、そこで何を学ぶのかを教えてもらえますか?
きさです。
9月からは、国立台湾師範大学の東アジア学科で、東アジアの国際関係や外交を学びます。
いや、すごいですね。
師範大学は、台湾の中でも本当にトップ5に入るくらいの大学です。
しかも実は、師範大学以外にも受かっているところがあるんだよね。
はい。
輔仁大学ですね。
そちらもいい大学だけれど、最終的に国立の師範大学を選んだ。
その理由も、あとで聞かせてもらえたらと思っています。
国立台湾師範大学は、台北の中心部にある国立の総合大学です。
きささんが進む東アジア学科では、東アジア地域の政治・国際関係・文化を横断して学べます。「国際関係を学びたいけれど、地域を絞りきれていない」高校生にとって、選択肢を広く持ったまま入学できる学科です。
いまは台湾で中国語を学ぶきささんですが、もともと海外進学は、検討の対象にすら入っていませんでした。
台湾留学を知る前は、どういう進路を取ろうと思っていたの?
台湾留学を知る前は、普通に日本の大学の外国語学部に進もうとしていました。
なるほど。
もともと外国語は好きだったんだね。
英語圏に留学するという選択肢は見ていなかった?
学費が高いというのもあって、見ていませんでした。
そうだよね。
普通に1000万円とかかかるもんね。
それが無理なら、当たり前のように日本の大学しかない、という感じだったよね。
台湾留学を知ったきっかけは何だったの?
最初は、高校1年生のときに見た101のサマーキャンプの広告でした。
でも日程が合わなくて。
その後は普通に日本の大学を考えていたので、調べたりはしていなかったんですけど、高校3年生の5月、6月ごろに親戚に勧められて、説明会を受けてみました。
説明会で、台湾留学は学費がとても安いという話を聞いたと思うけれど、どうでした?
留学という選択肢があると知ったときは、率直にどう思った?
なんだか選択肢が広がった感じがしました。
もともと留学には興味があって、中国語も学びたかったので、台湾留学いいじゃん、と。
「留学=欧米」というイメージのままだと、学費で候補から外れてしまいます。
きささんが説明会で受け取ったのは、「行けない」が「行ける」に変わる情報そのものでした。
進路の相談を受けていていつも思うのは、選択肢を知らないまま諦めている高校生が本当に多い、ということです。
前向きになった一方で、不安もありました。
台湾進学を考える高校生が、ほぼ全員ぶつかる壁です。
台湾留学いいなと思ったと同時に、不安もすごくあったと思うけれど、何がいちばん不安だった?
最初は中国語力の不安がありました。
授業も中国語で、教科書は英語だと聞いたので、私にできるかな、という感じでした。
そうだよね。
日本語で授業を学ぶのも難しいのに、それを外国語でと考えたら、最初は絶対に行けないと思うよね。
高校1年生で広告を見てから、決断まで約2年。
最後に迷いを断ち切ったのは、資料でも数字でもありませんでした。
かなり迷ったと思うけれど、その中でも最終的に、台湾留学一本で行くと決断したきっかけはある?
去年の夏の説明会や個人面談、それからサマーキャンプです。
いちばんはサマーキャンプに参加して、実際に台湾で生活したことです。
台湾の食文化とか、人の優しさに魅力を感じて、スタッフさんのサポートもとても充実していると思ったので選びました。
ありがとうございます、選んでくれて。
夏に参加した時点では、まだ100%決まっていなかったよね。
実際に来てみることが、やっぱりすごく大事だった。
はい、そうです。
決め手は、実際に台湾で暮らした1ヶ月。
食文化と、人の優しさだった。
2年迷った人を動かしたのが、パンフレットではなく現地での1ヶ月の生活そのものだったという点は、とても示唆的です。
ご飯が口に合うか、気候はどうか、人はどう接してくれるか。
この手触りは、どれだけ資料を読んでも手に入りません。
迷っている段階の高校生にキャンプを勧めているのは、これが理由です。
夏のサマーキャンプで1ヶ月、9月から高校卒業まではオンライン、卒業後は現地で。
高校生活と両立しながら、中国語をどう積み上げたのかを聞きました。
きささんの場合は、夏のサマーキャンプ1ヶ月から始めて、9月から高校卒業まではオンライン、卒業してから入学までは、まさに今こうして現地で中国語を学んでいる。
実際どうでしたか、どういうふうに進んでいった?
最初は途中から入ったので、追いつくのに必死でした。
オンラインのときも学校との両立を心配していたんですけど、授業が分かりやすくて、過去問も授業の中で解いたりしていたので、両立の面では、そんなに心配するほどでもなかったなと思います。
今、現地に来てから授業を受けている感じはどう?
楽しいです。
サマーキャンプの時点では、中国語はどれくらいやっていたの?
高校1年生のときに、本当に基礎的な中国語を、しかも簡体字で習ったくらいです。
あとは、中国人のクラスメイトに少し教えてもらっていました。
じゃあ本格的に始めたのは、その後の夏休みからだね。
そこから1年経っていないけれど、中国語は伸びた?
自分でも伸びたかなと思います。
TOCFLでいうと、今は何級を持っているの?
B1です。
すごい。
それは、いつ取ったの?
去年の冬です。
10月、11月ごろだよね。
8月から始めて3ヶ月くらい。
少し基礎があったとはいえ、そこでB1は本当にすごい。
TOCFLのB1は、英語でいえば英検2級くらいの水準です。
ほぼゼロの状態からそこまで持っていくのは、英語ではなかなかありえないことだよ。
今は実際に台湾に住んでいるけれど、台湾人の友達はできた?
はい。
2人で出かけるのはまだですけど、テキストやDMは全部中国語でやりとりしています。
食事も、みんなで行きました。
そういうときは、注文するのも中国語でスムーズに?
はい。
素晴らしいですね。
B1を取ったのが10月、11月で、そこからもう半年以上経っている。
TOCFLを受けていないだけで、実力はもうB2、C1のところまで来ているんじゃないかな。
ぜひ入学までに、もう一度試験を受けてみてください。
ここで見落としてほしくないのは、この3ヶ月が「高校に通いながら」の3ヶ月だったことです。
学校の勉強を止めて留学準備に振り切ったわけではありません。
オンライン授業の中で過去問まで扱うので、家に帰ってから一人で対策を組み立てる必要がない。
両立できるかどうかは、本人の根性ではなく設計の問題だと考えています。
漢字を読めても、発音は別物です。
きささんが苦戦し、そして乗り越えた方法は、今日からでも真似できるものでした。
中国語を学ぶ中で、大変なこともあったと思うけれど、何がいちばん大変だった?
やっぱり声調です。
基礎的な中国語は分かっていたけれど、話すとなったら声調がいちばん難しくて、苦戦しました。
そうだよね。
漢字は見たら分かるけれど、発音が難しいよね。
それはどういうふうに勉強して乗り越えていったの?
私はYouTubeとかドラマを真似したり、あとはAIを使ったりしていました。
真似するというのは、ただ見るだけじゃなくて、シャドーイングみたいに、役になりきって声に出すということ?
そうです。
セリフを書き出してやっていました。
AIは、具体的にどういうふうに使っていたの?
会話をしていました。
役割を決めて、音声で話す機能を使っていました。
なるほどね。
確かにそれは、めちゃくちゃ実践的だね。
台湾の大学に出願するうえでTOCFLはとても重要だけれど、高い点数を取るためにやっていた勉強法はある?
特別なことはないんですけど、授業の中で解いた過去問がいちばん役に立ったなと思います。
自分でやるなら、やっぱりYouTubeを見ることかなと思います。
やっぱり、生きた中国語を見る、聞くというのが大事なんだね。
ほとんど中国語ができない状態から、今できるようになったと思うけれど、そうなってみて、自分の中で考え方が変わったところはある?
はい。
中国語のコンテンツを理解することができるので、台湾視点での物の見方とか、中国大陸の方たちの物の見方に触れられて、視野が広がったなと思います。
まさしく、それが語学を学ぶ意味だよね。
今はChatGPTで簡単に翻訳もできるけれど、その言語を話せるというのは、その人たちの価値観に触れて、その地点に立って物事を考えられるということだから。
中国語のコンテンツが分かるようになって、
台湾から見た世界にも、大陸から見た世界にも触れられるようになった。
きささんの勉強法で注目したいのは、「入力」と「出力」を必ずセットにしているところです。
ドラマを見るだけで終わらせず、セリフを書き出して役になりきる。
AIには翻訳させるのではなく、役割を与えて音声で会話する。
声調は、聞くだけでも、読むだけでも身につきません。
口に出して、相手に通じるかどうかを確かめる回数がそのまま実力になります。
中国語と並行して進むのが、出願校と学科の決定です。
きささんの志望は、面談での一つの質問をきっかけに変わりました。
中国語と並行して、大学の出願も進めていたと思うけれど、出す大学や学科はどういうふうに決めていったの?
スタッフさんと面談する機会があったとき、私は最初、将来に役立つことを勉強するために、マーケティングや管理学部に出そうとしていたんです。
でも「本当に自分が興味のあるものは何か」という質問をスタッフさんがしてくれて。
本当に興味のあるものを学んだほうが価値がある、と言われて、今の東アジア学科にしました。
素晴らしいね。
自分だけで考えていてもまとまらないところがあるけれど、先輩に話を聞くと、あらためて「これがやりたい」と見えてくるよね。
高校生の志望理由は、「役に立ちそうだから」に寄りがちです。
ただ、大学の4年間を走りきれるかどうかを決めるのは、興味の強さのほうです。
「将来に役立つか」ではなく「本当に興味があるか」で選び直したことが、きささんの志望理由書に一貫性を与えました。
面談で私たちがやっているのは、答えを渡すことではなく、本人がもう持っている答えを言葉にしてもらうことです。
海外大学の出願は、書類の量が日本と大きく違います。
そして、合格が届いた日のことも聞きました。
自分のやりたいことが決まって、出す学部も決まったと思うけれど、出願の書類はすごく多くて大変だったよね。
それはどうやって準備していた?
志望理由書や学習計画書は、スタッフさんにずっと添削をしてもらいながら書きました。
あとは、必要な書類もサポートしてくれたので、助かりました。
志望理由書は事前にテンプレートもあるし、添削もしっかり一緒にやっていったので、結構スムーズに行ったかな。
最初に合格が出たのは、いつごろだった?
最初は3月です。
台湾に来るギリギリ前、高校を卒業したくらいだね。
周りのみんなは日本の大学が決まっているという中で、やっぱり不安だったよね。
最初に受かったときは、どう思った?
ひと安心しました。
師範大学の合格が出たのは、最近だよね。
そのときはどうでした?
はい、嬉しかったです。
受かったときは、いちばん最初に誰に伝えた?
いちばんはお母さんです。
お母さんは何て言った?
「よかったね」と言ってくれました。
お母さんも安心だよね。
よかった、よかった。
最後に、進学先を決めた理由、これからの4年間の目標、そしてかつての自分と同じように迷っている人への言葉を聞きました。
これから通う師範大学は、どういった大学ですか?
師範大学は台北にあって、インターナショナルな雰囲気がある学校です。
留学生もたくさんいて、台湾大学や台湾科技大学と連携していて、そちらの授業も受けられます。
あとは生徒数が多くて、留学生へのサポートもいいです。
その学科にしようと思った、いちばんの決め手は?
いちばんは東アジア学科であることです。
東アジアの文化とか国際関係に興味があったので、東アジアを広く学べる学科を選びました。
あとは、夏休みのキャンプの中で大学ツアーをやったよね。
そこで師範大学にも行ったから、実際に雰囲気を見られたのも大きかったんじゃない?
はい。
これから4年間、大学に通うわけだけれど、この4年間でやりたい目標はありますか?
積極的にコミュニケーションを取って、台湾人の友達とか他の国の友達をいっぱい作って、日本ではできない経験をたくさんしたいと思っています。
最後の質問です。
台湾を知ったのは高校1年生のときで、そこからずっと1年、2年と迷っていたよね。
この動画を見ている人にも、興味はあるけれど一歩を踏み出せないという人がたくさんいると思うので、その人たちに向けてメッセージをお願いします。
まず、迷っているなら、スタッフさんとか先輩方に聞いてみて、説明会などにも積極的に参加して、いったん知ってみるのがいいと思います。
ありがとうございます。
まずは自分から、何でもいいので行動してみる。
説明会に参加するのもそうだし、急に台湾に行くのは難しいと思うけれど、一度こういうキャンプに参加してみるというのも、すごく大きいのかなと思います。
迷っているなら、まず聞いてみる、知ってみる。
説明会でも、キャンプでもいい。
欧米だけが留学ではない。台湾を候補に入れた瞬間、「行けない」が「行ける」に変わった。
資料や数字ではなく、食事と気候と人の優しさ。手触りは、行かないと分からない。
基礎をかじった程度から約3ヶ月でTOCFL B1。授業の中で過去問まで扱うから両立できる。
ドラマのセリフを書き出して真似し、AIとは音声で会話する。入力と出力を必ずセットにする。
面談での問い直しが志望学科を変え、志望理由書に一貫性を与えた。
きささんのような合格を、あなたやお子さんにも。
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