対談の様子は動画でもご覧いただけます(約21分)
「日本の大学に行くか、大学に行かずに働くか」。
中高一貫校で高校受験がなく、ほとんど勉強しなかった自分を、もう一度同じ環境に置きたくない。
そう考えていた高校生が、サマーキャンプのわずか3日前に台湾留学を知り、その場で参加を決めました。
4期生のけんいちろうさんです。
中国語は完全にゼロから。
週4回3時間の授業と、毎日のリスニングを積み重ねて、8月に始めて11月にTOCFL A2、翌3月にB1を取得しました。
本人が語ったのは合格の話だけではなく、「勉強で初めて成功体験を得た」という変化です。
この対談の時点では淡江大学・企業管理学科への進学を決めていましたが、撮影後に輔仁大学・社会学系にも合格し、最終的に輔仁大学へ進みました。
本人との対談でお届けします。
この記事でわかること
まずは自己紹介から。
対談の時点で決めていた進学先は、リッキーと同じ淡江大学の企業管理学科でした。
今日は4期生のけんいちろうさんに来てもらいました。
よろしくお願いします。
緊張してる?
緊張しています。
じゃあ、名前と、進学する大学、何を学ぶかを教えてもらっていいですか?
けんいちろうです。
合格した大学が、淡江大学の、リッキーさんと同じ企業管理学科になりました。
完全に一緒だね。
学科まで。
ぜひ僕の日本人学生会を受け継いで、会長になってください。
ちょっとやりたいな、とは思います。
自分で作ってもいいし。
経営学ね。
マーケティングを学ぶ。
そうです。
淡江大学の企業管理学科は、私自身が卒業した学科です。
この対談の時点では、けんいちろうさんはそこへの進学を決めていました。
その後、出願していた輔仁大学・社会学系にも合格し、最終的な進学先は輔仁大学になりました。
台湾は大学ごとに結果が出る時期が違うので、あとから届いた合格で進学先を選び直すことは珍しくありません。
この記事の対談部分は、撮影当時の言葉のままお届けします。
台湾留学を知る前、けんいちろうさんの進路の選択肢に、大学は入っていませんでした。
今は台湾の大学に行くと決めているけれど、そもそも台湾留学を知る前は、自分の進路についてどう考えていた?
僕は、日本の大学に行くか、就職というか、大学に行かずに働こうかな、というのをずっと考えていました。
日本の大学に行きたくないなと思っていたのは、中学時代に自分を律することができなくて。
常に将来の不安はあるけれど、勉強できない自分がいて。
環境のせいにするのもあれなんですけど、中高一貫の学校で、高校受験もない中で「勉強しなくてもいいだろう」と思って、全く勉強しなくて。
そういう環境にもう1回身を置くのが、日本の大学だと思うと、ちょっと嫌だなと。
時間を大切にしたいなと思って、日本の大学に行くのは嫌だな、と。
それぐらいだったら、働いちゃったほうがいいな、と思っていました。
なるほどね。
大学どころか就職も考えていたけれど、台湾留学のことを知ったのはいつぐらいだったの?
台湾留学を知ったのは、高校3年生の夏です。
お母さんから、最初は別の留学センターのことを聞いて。
もともとAIとか半導体とか、先進的なものにひたすら興味があったのと、海外の大学には「自分を律する環境」というイメージがすごくあったので、その留学センターの短期留学の動画を見て、じゃあちょっと調べて、行けるなら行ってみようかなと思って、最初は僕が調べていたんです。
でも、締め切りか何かでなかったみたいで。
「勉強できない自分」を環境のせいにしたくない、という言い方に、けんいちろうさんの誠実さが出ています。
ただ、私は環境の力は本当に大きいと思っています。
同じ環境にもう一度身を置きたくない、時間を大切にしたい。
この2つは「大学に行かない理由」にも、「日本ではない場所で学ぶ理由」にもなります。
本人が求めていたのは、自分を律せる環境でした。
締め切りは過ぎている。
でも、まだ行けるかもしれない。
お母さんの一本の連絡から、話は一気に動きました。
お母さんが101を見つけて、「締め切りは過ぎているけど、まだ行けるんじゃない」という感じで連絡して。
急遽その場で面談して、「もう明後日から台湾」みたいな感じで、行こうとそのとき決めました。
俺もよく覚えているよ。
サマーキャンプのもう3日前だよね。
俺はもう台湾にいて全部準備をしている中で、急に連絡が来て、「まだ行けますか?」と。
「今3日後だけど、逆に大丈夫なんですか?」と聞いたら、「行きます」と。
めっちゃ悩んだんですけど。
長期か短期かで悩んでいて、お父さんに「大学を考えているなら、短期で行っても何にもならないんじゃないか」と言われて。
じゃあもう長期で1ヶ月行っちゃえ、と思って、3日前に1ヶ月の留学を決めました。
そのときはもう完全に4年間行くと決めていたわけではなくて、とりあえず説明を聞いて良かったと思ったから、一旦長期の1ヶ月だけ参加しよう、という感じだったんだね。
それと、僕は英語ができなくて、もともと全くやっていなくて。
海外の大学もありだなとは考えていたけれど、語学がないから、そもそも入学すらできないんじゃないかと思っていました。
台湾留学なら、夏からでも勉強すれば自分の努力次第で間に合うと聞いて、じゃあチャレンジしてみようかな、と。
行ってから、どんどん思いが強くなっていった感じです。
締め切りは過ぎている。でも、まだ行けるんじゃない。
3日前の連絡で、1ヶ月の留学を決めた。
キャンプ3日前の申し込みは、私の記憶にもはっきり残っています。
この決断を支えたのは、お母さんの「まだ行けるんじゃない」という一本の連絡と、お父さんの「大学を考えているなら短期では意味がない」という一言でした。
本人が迷っているとき、親御さんが「やめておけ」ではなく「行くなら本気で」と背中を押した。
そして本人も、英語で諦めていた海外進学を「夏から始めても努力次第で間に合う」と聞いて、初めて自分の選択肢に入れました。
1ヶ月のサマーキャンプを終えて、4年間の留学を決めるまで。
不安の正体と、それをどう受け止めたかを聞きました。
夏の段階では迷っていたと思うし、不安もあったと思うけれど、何がいちばん不安だった?
それこそ中国語、言語です。
これから4年間、1年目から教授の難しい話を中国語で聞くのが、本当に間に合うのかなというのはずっと考えていて。
それが本当に不安で、逆に、それ以外の不安はなかったです。
そうだよね。
英語が苦手だったでしょ。
小学校から英語を習ってきて全くできないのに、中国語を1年で本当に行けるのか、と思うよね。
その中で、本当に台湾留学に4年間行こうと決断したきっかけは?
まず、留学に行ってみて自分的にすごく楽しくて。
日本と違う環境で、語学以外のことも学べたことが多いし、台湾人の友達もできて。
「めっちゃ行きたい、でも言語が不安だし」というところで、もうここはやるしかない、と決めました。
語学を除けば、行くことは留学している間にもう決まっていたんです。
絶対行きたいなと思っていて、でも語学が不安で。
不安要素が逆にそれしかないなら頑張ろう、と思って。
そこでもうある程度決まっていたんですけど、語学の不安も、もう頑張るしかないと思いました。
そうだね。
語学は自分がやればやるだけ伸びるからね。
やる、と決めたんだ。
そうです。
台湾留学に行くと決めて、他にもエージェントなどいろいろ方法があると思うけれど、その中で101センターを選んでくれた理由はありますか?
いちばんは、言語が不安だと言ったところで、留学が終わって帰ってすぐ、中国語を引き続き週4回3時間で学べると聞いて、「めっちゃみっちり勉強できるじゃん」と思ったことです。
しかもゼロからだったので。
僕は英語だと、自分のレベルが授業に届いていなくて、全然やる気が出なくて「もういいや」となっていたんですけど、ゼロからつながって、留学からそのまま日本でも授業ということだったので、中国語を学びやすいなと思って。
出願のサポートもあるし、このまま中国語も出願も全部できるじゃん、と思って決めました。
ありがとうございます。
あとは期間中に大学ツアーもやったし、進路相談もしたりして、あのときから留学に行くための準備をけっこうしていたもんね。
そうですね。
中国語の授業についていくのに必死すぎて。
でも、やっていけばやっていくほど、できていく感じはあったし。
これまで僕は、勉強の面で努力してうまくいくということがめちゃくちゃ少なかったけれど、初めて「ちょっと伸びていっている」という実感があったので、このまま行けるかなと思いました。
行きたい気持ちは、留学している間に決まっていた。
不安要素が語学しかないなら、頑張ろう。
「不安要素がそれしかないなら、頑張ろう」。
この考え方は、留学を迷っている人に一番伝えたいものです。
不安を全部消してから決めようとすると、いつまでも決まりません。
不安を一つに絞り、それが自分の努力で解決できるものなら、あとは決めるだけ。
けんいちろうさんの場合、その一つが中国語で、しかも本人はサマーキャンプの中ですでに「伸びている」実感を持っていました。
英語で「授業に届いていない」と諦めた経験があるからこそ、ゼロから積み上げられる設計が効いたのだと思います。
夏休みの1ヶ月から始まり、9月からは学校が終わってからオンライン、卒業後は台湾で。
中国語ゼロからの1年間の中身です。
うちのカリキュラムは、けんいちろうさんの場合は夏休みから始まって、9月からはオンラインでみっちりやって、高校を卒業してからは9月の入学まで、台湾に来て中国語を勉強しているよね。
授業はどういうふうに進めていた?
急に週4回3時間だ。
慣れなくて、学校が終わってから急に授業が始まるというので、若干しんどいなというのもありました。
でもやっぱり、その分中国語がどんどん伸びていった実感は本当にあったし、自分でやっていても楽しかったので。
学校で中国語の内職をして、学校から帰っても中国語の授業で、という中国語漬けの毎日を送れて、大学に向けてちゃんと言語力を身につけるところに行ける感じがしていました。
このまま本当に台湾に行けるなと思ってきて、どんどん。
なるほどね。
こっちに来てから、現地の授業はどう?
先生がすごく分かりやすくて。
全部中国語で中国語を教えてもらうというところで、ダブルで伸びるというか、身につけられるなと思っています。
自分が今まで入っていたクラスから、ちょっと先に進んでいるクラスに入ってやってみるというのも、すごく刺激だったし、自分的にはクラスを変えて良かったなと思います。
そうだね。
うちはもともと、4月から始めている組と夏休みから始めている組でクラスを分けてやっていたけれど、けんいちろうさんはどんどん自分で伸びていって、台湾に来るタイミングで先に進んでいるほうのクラスに、という形でね。
それは融通を利かせてくれたので、本当に感謝しかないなと。
あとは本当に、中国語に一本化して「これだけやればいい」というのが明白だったので、じゃあしっかり取り組んでいこうと自分を律することができた部分もあって。
初めて。
いいね。
やっぱり環境は本当に大きいよね。
そういう環境に身を置くと、しっかり努力できた。
はい。
「これだけやればいい」と決まっていることが、けんいちろうさんには合っていました。
高校受験のない環境では続かなかった勉強が、中国語一本なら続いた。
環境を変えることは、逃げではなく、自分を律せる条件を整えることです。
クラスを一段上に移したのも、本人の伸びを見てのこと。
「先に進んでいるクラスで刺激を受けた」という言葉どおり、少し背伸びした環境が、さらに伸ばしました。
サマーキャンプに来るまで、中国語は一度も習ったことがありませんでした。
そこからの到達点と、いちばん苦労した部分を聞きました。
夏休みに台湾に来るまで、中国語をやったこと、習ったことはあった?
全くないです。
全くないところから、今はまだ1年経っていないくらいだけれど、自分の中国語はどうですか?
めちゃくちゃ伸びて、英語よりは余裕で喋れるし、聞けるし。
最初は本当に難しくて、聞くのも喋るのも、似たような音で声調だけが違うというので、めっちゃ苦労したんですけど。
それも毎日コツコツやっていたら、だんだん耳が慣れていって聞けるようになってくるし。
留学センターの教材で、150個の単語がびっちり入った1時間半くらいのリスニング動画があって、それを毎日めちゃくちゃ聞いて。
学校でも、家に帰って授業が終わってからも、ずっとあれを聞いています。
すごいね。
まず、今TOCFLは?
TOCFLはB1です。
取ったのは3月7日ごろです。
3月か。
だから8月から勉強して、9、10、11、12、1、2、3。
約半年ちょっとでB1。
めちゃくちゃ早いね。
まずA2を取ったのは?
A2は11月に取れました。
8月から、3ヶ月でもうA2を取って、また3ヶ月後の半年ちょっとにはB1。
B1なんて英語で言ったら英検2級レベルだもんね。
ABCも分からなかった状態から、6ヶ月で英検2級と考えたら、英語で考えたらすごいよね。
めちゃくちゃ努力した結果だと思うけれど、絶対大変なこともあったと思う。
何がいちばん、勉強している上で大変だった?
やっぱり、リスニングですね。
A2のときはパソコン受験で、リーディングがB1で、リスニングはA1だったんです。
それでA2にギリギリ受かった、という感じだったので、それくらいリスニングはずっと苦労していて。
11月にB1の試験を受けたんですけど、それもリスニングがダメで落ちてしまって。
リスニングは辛かったんですけど、音源を全部アプリに入れて、歩いて帰っているときもずっと流して。
自分のピンインと、その音の感覚をずっと合わせていく、というのをひたすらやっていました。
どうやって上げるかと言われたら、もうひたすら聞くしかない。
やっぱり漢字とこの音を合わせる作業が、めちゃくちゃ重要だね。
A2のとき、リスニングはA1だった。
11月のB1はリスニングで落ちた。
それでも、3月にB1を取った。
この章でいちばん見てほしいのは、11月にB1に落ちていることです。
3ヶ月でA2に届いたけれど、リスニングはA1相当のまま。
そこから音源を持ち歩き、ピンインと音を合わせる作業を毎日続けて、4ヶ月後に取り返しました。
150語入りのリスニング動画を毎日聞く、という地味な繰り返しが、聞き取れない耳を作り変えます。
一度落ちてからの伸びこそ、本人が「勉強で成功体験を得た」と言う根拠です。
読解も、リスニングも、けんいちろうさんはAIを使い倒しました。
ただし、使い方に一つ大事な工夫があります。
大学に出願するためには、TOCFLを取るのがまず大事なところだと思うけれど、勉強法をどうやっていたのか、すごく気になる。
僕の場合は、まずリーディングから入って、リーディングをみっちりやっていきました。
やり方は、TOCFLの難しい漢字でバーッと書かれた文章があって、それを1回、過去問で解いたあとに、やり直しで、分からない文章とか、文法か何か分からないけど「何これ」というものを、全部AIに投げまくって。
それで文章の解説と難しい語彙を解説してもらって、あとは類似語の違いとか、例文とか。
それをひたすら単語ごとにメモして、自分の暗記帳みたいにして、赤シートで隠しながら覚えました。
AIには、どういう形で、どういうふうに投げるの?
僕の場合は、台湾華語のチャットを作って。
いちばん最初は、Googleの AI モードで、全部ソースが出るやつで。
台湾華語は教材が少ないんですけど、ちゃんとした辞典とかがあるので、それをソースに設定して。
「自分は台湾華語を学んでいる、台湾留学を目指している学習者です。TOCFL合格に向けてサポートしてください」と書いて。
そのあとに「TOCFLの文法で、この文法とこの語彙を解説して」みたいな感じで、本当に自分が困っていることをそのまま聞く、ということをしていました。
どうしても大陸の中国語と台湾の中国語は違うから、「台湾華語を学んでいる、台湾に留学する人」というプロンプトが大事なんだね。
リスニングは?
リスニングは、TOCFLのリスニングを聞いても全然分からないんですけど、とりあえず聞いて、文章を読んでも分からないけれど選択肢を選んで、たいてい間違えているんですけど。
リスニングの問題は、TOCFLの過去問に台本みたいなものがあって、話されている文章がちゃんとあるので、それもリスニングと同じようにAIに解説してもらって。
それにピンインを書いて、ピンインと漢字を一緒に覚える。
それをずっとやって、過去問を歩いているときや移動しているときに何回も聞いて。
もう答えが分かっている音源だけど、ひたすら聞き続けて。
座って机に向かっているときは問題を解いて、移動中とか勉強できないけれど耳だけは使えるときは、その問題を聞く。
それを繰り返していました。
繰り返し聞いていたら、だんだん音が漢字に変換されていく。
本当にそれだけやれば、それは伸びるよなということだよね。
すごいね。
AIの使い方で見逃せないのは、「台湾華語を学んでいる、台湾留学を目指す学習者」と最初に役割を伝えていることです。
大陸の中国語と台湾の中国語は語彙も言い回しも違うので、これを伝えないと、TOCFLに出ない表現を教わることになります。
もう一つは、AIに解説させて終わりにせず、単語ごとにメモして暗記帳にし、台本にピンインを書いて音源を持ち歩く。
AIは「分からない」を「分かる」に変える道具で、覚える作業は自分でやる。
この分担が正しい。
半年で中国語が変わったことで、本人の中で変わったこと。
そして出願に向けた準備を聞きました。
今、こんなに自信を持って話してくれていると思うけれど、できなかったころと比べて、自分の中で変わったことはある?
自分としていちばん大きかったのは、勉強の面での成功体験ができたことです。
このルートで、ゼロから勉強すれば、また英語もできるんじゃないか、というのが本当にいちばん大きかったなと思います。
素晴らしいね。
本当にその通りだよね。
何をやるにも結局本質は一緒で、ちゃんと自分で分析して、ひたすらそれをやり抜く。
やり抜けば、できないと思っていたことでも、半年、1年でできるようになる。
この感覚を今の段階で身につけられるのは、めちゃくちゃすごいね。
本当に自分は、勉強に対する成功体験というのが本当になかったので、それを中国語でできたのは良かったなと思います。
中国語を勉強していく中で、同時並行で出願もやっていたと思うけれど、志望校はどうやって決めた?
もともと自分は経営とか企業に興味があって、そういうところから。
リッキーさんが行った大学は、留学期間中に実際に行った大学でもあるので、まずそこから調べて、その学部で有名なところとか。
あとは、TOCFLの会場で教えてもらった人が銘傳大学の教授だったんです。
その人から名刺をもらって、「ここもいいから調べてみて」と。
でも僕の場合は、やっぱり面談で聞いたところが多くて。
中原大学もそうだったし、実際に行かれているスタッフの方もいたので、そこから調べていきました。
スタッフと面談しているときに「中原もいいよ」と。
淡江の場合はサマーキャンプ期間中の大学見学ツアーで行ったのと、銘傳の場合は、TOCFLを日本で受けたときに、会場にいたら事務所の人が銘傳大学の教授だった、と。
話しかけられたの?
話しかけられて。
びっくりしたんですけど、「大学行くの?」みたいな感じで。
いいね。
志望校が決まって出願の準備をしていくと思うけれど、出願書類の準備はめちゃくちゃ大変だったと思う。
どういうふうに準備していたの?
書類を用意するときにいちばん大きかったのは、留学センターがスプレッドシートに提出物をまとめてくれて、出したか出していないかのチェックシートがあったので、その通りに上から全部やっていったことです。
推薦書はテンプレートもあって、そのまま学校に送るようになっていたり。
自分で書くもの以外のもの、ビザとか高校に出してもらう成績とかは、一瞬で終わって。
テンプレートを送って、待つだけでした。
学校に渡す用の、学習計画書や卒業証明書のテンプレートも全部あるし、推薦書もあるから、それを先生に渡して「これを出してください」と。
自伝や学習計画書は、どういうふうに書いたの?
もともと僕は、日本の大学に行くとしたら総合型選抜だなと思っていたので、志望理由書のようなものは書き慣れていて。
自分でけっこう書いて、そうしたらすぐ添削が来て、また直して、という感じで、3日ぐらいで自伝もすぐ書けました。
普通だったら1ヶ月以上、2ヶ月ぐらいかかる書類を、トータル3日で全部やったんだよね。
自分の場合は、行きたい理由が明確だったので。
勉強の面で、初めて成功体験ができた。
このルートでゼロから勉強すれば、英語もできるんじゃないか。
自伝と学習計画書を3日で仕上げられたのは、書くのが得意だからというより、「なぜ行きたいのか」が本人の中で言葉になっていたからです。
就職も考えていた自分が、なぜ台湾の大学で経営を学びたいのか。
この対談でも一貫して語られています。
提出物のチェックシートとテンプレートで事務的な書類の負担を減らせば、本人の時間は「自分の言葉で書く部分」に集中できます。
最後に、合格が届いた日のこと、大学を選んだ理由、4年間の目標、そして迷っている人への言葉を聞きました。
淡江の結果が出たのは、いつぐらいだった?
5月20日ごろです。
台湾に来てからだよね。
まわりの同級生はみんな大学が決まって通っている中で、まだ決まっていない。
不安だったでしょ。
来たのに落ちたらどうしよう、と。
事前に準備をしているのに落ちたらどうしよう、というのはあったんですけど、ちゃんと受かって、本当に安心しました。
受かったときは、誰にいちばんに?
親に連絡しました。
「良かった」と言っていました。
お母さんもお父さんも安心だよね。
これから通う大学は、どういった大学ですか?
キャンパスは、台北から少し外れた淡水というところにあって。
短期留学の中でも大学ツアーで回ったので、だいたいどんな感じかは分かっていて、図書館がすごく綺麗だったのを覚えています。
物価も安かったり、台北へのアクセスも意外と悪くないので、過ごしやすそうだなと。
いろいろ出してきた中で、大学もたくさんあると思うけれど、この大学・学科にした、いちばんの決め手はありますか?
いちばんは、リッキーさんが作ってくれたというのもあるけれど、日本人の学生会があることです。
困ったら先輩の日本人に聞けるし、不安な登録とか、やっておかないといけないこともすぐ知れるので、留学生活で困りにくそうだなと思って決めました。
これから4年間大学に通うと思うけれど、4年間でやりたい目標はありますか?
まずは学校生活をしっかり安定させて。
苦しい環境だけど、AIツールや、さっき言った学校の制度を利用しながら授業にちゃんと取り組んで。
空いた時間を、学校のイベントとか、自分がやりたいことを見つけるために有効活用していけたらなと思っています。
最後の質問です。
けんいちろうさんもギリギリまで留学に行くか迷っていたと思うけれど、今これを見てくれている人たちも、台湾留学に興味はあるけれど一歩踏み出せないという人が多いと思うので、そういう人たちに向けて一言お願いします。
台湾にちょっとでも興味があるんだったら、しっかり来て、どんな感じかを見て。
学校ツアーなどもできるので、ちゃんと見て、自分に合った選択肢を見つけてほしいなと思います。
そうだね。
けんいちろうさんも、「4年間台湾の大学に行ってください」と言われたら難しかったと思うけれど、興味があるときに1回とりあえず台湾に行って見てみる、というのはすごく大事だよね。
皆さんも、もし迷っているのであれば、まずは1回、キャンプでも旅行でもいいので、実際に自分で台湾に来て、自分の目で見てみるということをやってみてください。
今日はありがとうございました。
ありがとうございました。
ちょっとでも興味があるなら、来て、見て、
自分に合った選択肢を見つけてほしい。
この対談のあと、けんいちろうさんは輔仁大学・社会学系にも合格し、最終的にそちらへ進みました。
淡江か輔仁かという選択も、「来て、見て、自分に合った選択肢を見つける」を本人がそのまま実行した結果です。
大学に行かないつもりだった高校生が、複数の合格の中から自分で進学先を選ぶ立場になった。
キャンプ3日前の一本の連絡から、ここまで来ました。
中高一貫で勉強しなかった本人が、中国語一本の環境では自分を律することができた。
行きたい気持ちは留学中に固まっていた。「不安要素が語学しかないなら、頑張ろう」。
11月のB1はリスニングで不合格。音源を持ち歩き、ピンインと音を合わせ続けて、3月に取り返した。
大陸の中国語と台湾の中国語は違う。解説はAI、覚える作業は自分の暗記帳で。
自伝と学習計画書を3日で完成。理由が明確な人は、書くのに迷わない。
けんいちろうさんのような合格を、あなたやお子さんにも。
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