熊本県出身・芙和里さん。2026年9月から国立台北科技大学(北科大)で半導体を学びます。
「日本で行きたい大学も、やりたいことも見つからない」。
そんなふうに、ずっと進路に悩んでいた高校生がいます。
熊本県出身の芙和里さんです。
転機になったのは、地元・熊本にTSMCが進出したというニュースでした。
「これだ」と直感し、半導体を学ぶために選んだのが、台湾トップクラスの国立工科大学・国立台北科技大学(北科大)。
英語も中国語も自信がない、ほぼゼロからのスタート。
それでも一歩を踏み出した先には、想像していなかった世界が広がっていました。
本人に伺ったお話を、対談形式でお届けします。
この記事でわかること
まずは自己紹介から。芙和里さんがこの秋から学ぶのは、いま世界で最も注目される分野のひとつ、半導体です。
今日はよろしくお願いします。
まず、どこの大学で、何を勉強するのか教えてもらえますか?
宮﨑芙和里です。
この秋、9月から国立台北科技大学(北科大)の工学部に進学します。
大学では主に理系分野を学んで、半導体についても勉強していく予定です。
半導体は、いま世界でいちばん熱い分野のひとつだよね。
そこを学びに、台湾のトップクラスの工科大学に行く。
すごい選択だと思います。
国立台北科技大学(北科大)は、台湾を代表する国立の工科大学です。
ものづくり・工学の分野に強く、多くの技術者や起業家を送り出してきました。
キャンパスは台北の中心部にあり、立地の面でも恵まれています。
そして台湾は、半導体の生産で世界トップ。
その国のトップクラスの工科大学で理系を学べることは、これから半導体に関わりたい人にとって、とても大きな意味があります。
いまでこそ進む道がはっきりしている芙和里さんですが、少し前まではずっと進路に悩んでいたそうです。
台湾留学を知る前は、進路についてどう考えていたの?
正直、ずっと悩んでいました。
日本の大学で行きたいところも、やりたいことも、なかなか見つからなくて。
進路の話になると、どうしたらいいんだろうって、いつも思っていました。
「これがやりたい」がまだ見えていない状態って、けっこうしんどいよね。
そうなんです。
まわりが少しずつ進路を決めていく中で、自分だけ決まらないのが不安でした。
「行きたい大学が見つからない」というのは、決して珍しい悩みではありません。
むしろ、多くの高校生がここでつまずきます。
大切なのは、無理に日本の大学の中から選ぶのではなく、視野を一度、海外まで広げてみることです。
選択肢が増えれば、「これだ」と思える進路に出会える可能性も、その分だけ広がります。
台湾留学という選択肢を初めて知ったとき、芙和里さんの心には、不安と期待の両方があったといいます。
台湾留学という選択肢を最初に知ったとき、正直どう思った?
最初は少し不安でした。
英語もまだままならないのに、中国語まで勉強することになるのか、と思って。
でも、もともと海外の大学に行ってみたい気持ちはあったんです。
その中でも台湾は、ほかの国に留学するよりも費用が比較的安く済むので、いいなと思っていました。
不安もありながら、「海外に行きたい」という気持ちと、費用の面で現実的だったのが大きかったんだね。
「英語も不安なのに、中国語まで」という気持ちは、とてもよく分かります。
ですが、台湾の大学には専門科目を英語で学べるプログラムも多く、中国語は現地で少しずつ身につけていけます。
そして芙和里さんが感じたとおり、台湾留学は費用を大きく抑えられるのが特徴です。
欧米への留学と比べて学費も生活費も現実的で、「海外に行きたい」という気持ちを、無理なく形にできます。
前向きに動き始めた芙和里さんですが、もちろん不安もありました。多くの高校生が同じように感じる悩みです。
留学を決める前、いちばん不安だったことは何だった?
やっぱり言葉ですね。
あとは、その環境が自分に合うのかどうか、というのも心配でした。
言葉と、環境。
知らない場所に飛び込むときは、誰でもそこが不安になるよね。
そうなんです。
行ってみないと分からない部分だったので、余計に不安でした。
「環境が自分に合うか」という不安は、行く前にはどうしても消えません。
だからこそ、当センターでは渡航前から現地の同期や先輩とつながれる仕組みを大切にしています。
ひとりで飛び込むのではなく、すでに仲間がいる状態でスタートできる。
これが、環境への不安をやわらげる、いちばんの支えになります。
数ある進路の中で、なぜ台湾の半導体だったのか。そこには、地元・熊本の未来を見据えた、芙和里さんならではの理由がありました。
いろいろな選択肢がある中で、「台湾で半導体を学ぶ」と決めたきっかけは?
もともと、地元の熊本で仕事をして暮らしていきたいと思っていたんです。
そんなときに、地元の熊本にTSMCができて。
「これだ」と思って、台湾留学を選びました。
地元で働きたいという思いと、そこに来た半導体の会社。
それが台湾で学ぶことに、まっすぐつながったんだね。
101センターを選んでくれたのは、どうして?
サポートが充実していたのと、TOEICの授業も受けられると聞いたからです。
英語に不安があったので、それが自分には必要だと思って、選びました。
「行きたい大学が見つからない」高校生の答えは、
地元に来たTSMCと、台湾の半導体だった。
熊本県では、世界最大の半導体メーカーであるTSMCの工場が稼働を始め、関連企業の集まりも進んでいます。
「地元で半導体に関わりたい」なら、その最先端を学べる場所として、台湾ほど適した国はありません。
台湾は半導体の生産で世界トップだからです。
芙和里さんが「地元にTSMCが来た。これだ」と直感したのは、進路選びとして、とても理にかなっています。
働きたい場所(地元・熊本)から逆算して、いま学ぶ場所(台湾)を選ぶ。
この順番で進路を考えられたことが、芙和里さんの大きな強みです。
台湾の大学の出願では、英語のスコアが求められます。英語が得意ではなかった芙和里さんが、どう力をつけたのかを聞きました。
101センターの英語プログラムは、具体的にどんな内容だった?
授業は週に3回ありました。
TOEICを受けるときの戦略や、文法を中心に学びました。
先生方も優しい雰囲気で、楽しく授業を受けることができました。
最初の頃と今で、英語力はどれくらい変わった?
日常会話はそこそこできるようにはなっていたんですけど、細かい文法や、論文を読んで解く力はあまりなくて。
プログラムを通して、そこのTOEICのレベルが上がりました。
いちばん大変だったことは?
それを、どうやって乗り越えた?
私は単語を覚えるのが苦手で。
単語が分かっていないと解けない問題を、解けるようにするのがいちばん難しかったです。
そこは、少しずつ単語を覚えていって乗り越えました。
自分なりの勉強法で、うまくいったことはある?
とにかく単語を覚えることと、論文を日常的に読むようにしたことです。
英語に触れる時間を、意識して増やしていきました。
英語ができるようになって、生活や考え方で変わったことはある?
日本人以外の人ともコミュニケーションが取れるようになって、知り合いが増えました。
あと、中国語で伝わらなかったときに、英語を使えるのも心強いです。
台湾の大学の多くは、出願にTOEICなどの英語スコアを求めます。
「英語が得意ではないから」と、そこで諦めてしまう人は少なくありません。
ですが芙和里さんのように、週3回の集中プログラムで戦略と基礎を固めれば、必要なスコアには十分に届きます。
特に単語は、誰もが最初につまずくところ。
芙和里さんは「単語が分かっていないと解けない問題」を、少しずつ確実に潰していきました。
特別な才能ではなく、正しいやり方を、あきらめずに続けたことが、結果につながっています。
英語のスコアと並行して進めるのが、出願書類の準備です。海外の大学への出願は、日本とは勝手が違います。
志望校は、どうやって決めていった?
学費が安いことと、将来のことまで考えて決めました。
目の前のことだけじゃなくて、卒業したあとのことまで一緒に考えられたのが良かったです。
出願の書類準備はどうだった?
海外の大学って、日本とは違う書類がいろいろ必要だよね。
自伝の撮り方の例を見せてもらったり、書類の確認をしてもらったりして、スムーズに進めることができました。
ひとりだったら、絶対に迷っていたと思います。
合格を知ったときは、どんな気持ちだった?
最初に、誰に伝えた?
最初に家族に伝えました。
すごく嬉しかったです。
海外大学の出願は、日本の受験とは勝手が違います。
英文の卒業証明書や成績証明書、自伝(自己紹介)など、慣れない書類がいくつもあります。
芙和里さんの場合、自伝の撮り方の例や書類チェックをこちらでサポートすることで、本人は英語の勉強に集中できました。
何を自分でやり、何を任せるかを整理することが、限られた時間で合格をつかむ鍵になります。
いよいよ始まる台湾での生活。芙和里さんが通う北科大は、どんなところなのでしょうか。
これから通う大学は、どんなところ?
キャンパスは都会の方にあって、飲み物や食べ物を買えるところも豊富にあります。
寮は少し遠いんですけど、駅から寮までのバスが出ているので、移動は楽です。
最終的に、その大学に決めたのはどうして?
台湾で半導体について学べて、立地も良かったからです。
学びたいことと、暮らしやすさの両方で選びました。
北科大は台北の中心部にあり、駅からも近く、生活の面でとても便利な環境です。
学業だけでなく、毎日の暮らしやすさも、留学生活を続けるうえでは意外と大切なポイントです。
「学びたいこと」と「暮らしやすさ」の両方で選べた芙和里さんは、いいスタートを切れると思います。
最後に、これからの目標と、かつての自分と同じように迷っている人へのメッセージを聞きました。
これから台湾で、どんなことに挑戦したい?
中国語と英語ができるようになって、大学でたくさん友達を作りたいです。
言葉の壁をこえて、いろんな人と話せるようになりたいです。
最後に。
いまこれを読んでいる人の中にも、かつての芙和里さんのように「自分に行けるかな」「台湾に行っても大丈夫かな」と迷っている人がいると思う。
その人たちに、一言お願いします。
台湾は食べ物が美味しいし、価格も安いので、本当におすすめです。
台湾の人たちも優しい方が多くて、毎日楽しく過ごせます。
不安もあると思いますが、思いきって一歩を踏み出してみてほしいです。
ありがとう。
ぜひ皆さんも、芙和里さんのように、不安はあると思うけれど、一歩踏み出してチャレンジしてほしいと思います。
不安は誰にでもある。
それでも一歩踏み出せば、優しい人と、おいしいご飯と、新しい友達が待っている。
「行きたい大学が見つからない」状態でも、地元・熊本のTSMC進出が、進路を決めるヒントになった。
週3回の集中プログラムで、TOEICの戦略と基礎を固めれば、出願に必要な英語力は身につく。
慣れない自伝や英文書類はサポートに任せ、本人は英語の勉強に集中。これが短期合格の設計。
台湾留学は欧米より費用を抑えられ、「海外に行きたい」を現実的な選択にする。
不安は誰にでもある。それでも動いた人だけが、新しい世界を手にする。
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